2008年度
第15回研究集会
日 時:2008年6月14日(土)午後1時半から午後6時まで
場 所:東洋大学白山キャンパス 3号館3階 3303教室
研究発表
門倉正美(横浜国立大学留学生センター)
タイトル:「日本留学試験のプロフィシェンシー ―改善の方向性を考える―」
研究会
講演とワークショップ
講師: 川上郁雄氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科教授)
タイトル:「アカデミック・ジャパニーズ」を開放する
―JSLの子どもと大学生を対象にした二つの実践の重なりと相違点―
概要
大学生を対象にした「アカデミック・ジャパニーズ」の実践とJSLの子どもを対象に「ことばの力」を
育成する実践を比較検討する。大人と子どもという違いはあっても、めざす力の育成において、
共通するものもあるかもしれない。だとすれば「アカデミック・ジャパニーズ」とは何か。
具体的な例をもとに、参加者とともに考えてみたい。
川上氏の著書
川上郁雄編(2006) 『「移動する子どもたち」と日本語教育―
―日本語を母語としない子どもへのことばの教育を考える』明石書店
宮崎里司・川上郁雄・細川英雄(2006) 『新時代の日本語教育をめざして―早稲田から世界へ発信』
明治書院
川上郁雄(2001) 「転換期の日本語教育」『宮城教育大学紀要』
川上郁雄(1997) 「日本文化を書く―「日本事情」を通じてどのような力を育成するか」
『宮城教育大学紀要』32巻
第16回研究集会
日 時:2008年11月8日(土)午後1時半から午後5時半まで
場 所: 東京海洋大学 品川キャンパス 楽水会館
東京都港区港南4-5-7
研究発表
石毛順子(亜細亜大学留学生別科非常勤講師)
タイトル:「発話思考法を用いた、日本語学習者の作文過程の検討」
ワークショップ
講師: 佐藤勢紀子氏(東北大学教授)
大島弥生氏(東京海洋大学准教授)
タイトル : 「論文読解・作成への導入―サンプル論文を補助教材として―」
概要
アカデミック・ジャパニーズを身につける一つの最終的な目標として、日本語で学術論文を
書くということがある。学部レベルの学生も、本格的な論文を書くことは求められないが、
専門文献を読みこなし、レポート、ゼミでの発表レジュメ、卒業論文などを書く必要がある。
学術的文章の読解・作成の訓練は、留学生のみならず日本人学生にも必要とされており、
AJGから広く日本の大学教育界にその必要性を訴え、指導法を提案していくことが可能である。
今回は、多様な専門分野の学生からなるクラスで効果的に論文の読み書きの導入を
行う方法について、ワークショップを通じて考えてみたい。
第17回研究集会
日 時:2009年2月7日(土)午後1時半から午後5時半まで
場 所: 武蔵野大学 117教室
ミニワークショップ
講師: 林義樹先生(日本教育大学院大学教授)
タイトル : 「参画教育とラベルワーク」
概要
アカデミック・ジャパニーズの実践の中でも,グループ・ワークやプロジェクト・ ワークなどの所謂
「参加型授業」が盛んである。とはいえ,その内実は,学生の内発的・全人格的な参加を
促すまでにいたらず,単にインターアクションを多くした「教師主導の参加型授業」にとどまっている,
というケースも多い。また,皆で楽しく話したものの,その対話が,学生間のその後の関係性の変化や
知識思考の可視化・深化につながっていないという指摘もあある。単に「楽しかった」で終わらせない
活動,学生自身が真に主体となる授業へ向けて何をすべきかを知りたいという声が常々聞かれる。
今回は「参画教育」「ラベルワーク」を早くから提唱されている林義樹先生をお招きし,
単なる「参加」から「参画」への移行を促す策をワークショップの中で考えてみたい。